『重み』

今年打ち立てた目標の中での最大の難関。古武道の初段への昇段審査を終えてきました。
初段を取るとどうなるのか?まず帯が白から黒に変わります。更に、門下に正式に加わるので帯に流派名と名前を刻む事が許されます。そして、道場以外の場所でも有段者としての佇まい、品位が常に求められます。とはいえ、求道者としてのスタートは初段から始まるので、登山に例えると、山の入り口に降り立った状態。目指す頂きは遥か雲の上。本当の修業を始めるための基礎が身についた状態が初段なのだと思います。思えばこの一年ずっと初段に認められる瞬間の喜びはどんなだろうと思いながら稽古を続けてきました。

「ここからが始まりだからな」

先生から黒帯を手渡された時に頂いた言葉に、何百年という時を経て伝えられてきた業と精神を、更に深く理解し受け継ぎ、そして後の人達に伝承していかなくてはならない使命の重さを感じ、嬉しさよりも先駆者の方々に恥じないような生き方を心掛けなくてはならないという重圧を強く感じました。
とはいえ今年立てた目標はこれですべて達成できたので、新たな一年に向けて一日位ゆっくりしようかなって思ってます。この素晴らしい環境に身を置くきっかけを与えてくれたすべての人達に感謝の気持ちでいっぱいです。直接伝えられない人達もいるのでこの場で言わせて下さい。
「ありがとう。今の気持ちを生涯忘れることなくこれからも生きていきます。本当にありがとうございました」ではまた来年。良いお年を!!

2011年12月22日
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